「大学受験といえば赤本」というイメージを持って入る人も多い、受験生のバイブル・赤本。
本屋さんの受験コーナーでも目立つ場所に置かれていることが多く、周りの受験生が持っているのを見ると、気になってくる人も多いのではないでしょうか。
ただ、いざ買うとなると「いつ買えばいいの?」「何年分やればいい?」「一冊だけで足りる?」と迷うこともありますよね。
赤本とは
赤本とは主に教学社が発行している大学入試シリーズのことをさします。
赤本は373大学の554銘柄(2025年12月時点)あり、その数は年々増え続けています。
教科別、分野別のものもありますが、やはり受験生のみなさんが購入するのはシンプルな過去問題集ではないでしょうか。
志望校別に作られているので、同じ教科でも大学によって問題の特徴が違うことが分かりやすいのがポイントです。
「その大学の入試を知るための地図」みたいな存在だと思っておくと、使い方のイメージがつきやすいかもしれません。
大学入試の過去問題集(以下、「赤本」)は大学情報、出題傾向と対策、過去問(3年分が主流)、解答と解説が収録されています。
過去問だけが載っているわけではなく、最初のページに「出題の特徴」や「対策の方向性」がまとめられている点も、赤本の大きな強みです。
まずここを読むだけでも勉強の優先順位が見えやすくなります。
志望校が決まったら赤本を買おう
志望校が決まったら、最初に赤本を購入しましょう。
上記のように、赤本には大学情報、出題傾向と対策、過去問(3年分が主流)、解答と解説という、受験に必要な情報がそろっています。
「成績をあげよう」とただやみくもに勉強するだけでは、志望校に合格できません。
なぜなら、大学によって出題内容が大きく異なるからです。
受験勉強は「全部を完璧に」よりも、「志望校に合わせて得点できる形にする」ことが重要になります。
そのためにも、まず赤本でゴールの形を知っておくことが大切です。
たとえば、とある大学では選択式の問題が多い一方、また別の大学では記述式ばかり……といったふうです。
問題数、出題形式が異なる大学に、同じ勉強法で挑むのは現実的ではありません。
受験勉強では、志望校の出題内容に合わせて勉強内容を考える必要があります。
特に英語や国語は、同じ「英語」「現代文」でも、大学によって求められる力がかなり変わります。
長文の量が多いのか、文法が細かいのか、記述の字数はどれくらいかなど、赤本を開くと違いがはっきり見えてきます。
基本的な情報をおさえる
赤本を買ったら、まず見るべきなのは大学情報。
志望校の定員が何人で、だいたいどのくらいの倍率なのか、どのくらいの学力レベルなのかを把握しましょう。
学部ごとに難易度や配点が違うこともあるので、志望学部のページを中心に確認しておくと安心です。
共通テスト利用や一般入試など方式が複数ある場合は、どの方式で受けるのかも合わせて整理しておくと、勉強の優先順位が決めやすくなります。
それが終わったら、ざっと過去問を一通り見ていきましょう。
……どうですか?
きっと、「こんなに難しいの!?」「こんな問題、全然解けない!」と思うでしょう。
でも、大丈夫。
初めからすらすら解けていたら、受験勉強などする必要がありません。
ここで大事なのは「解けるかどうか」よりも、「どういう形式で出るのか」「何をさせようとしている問題なのか」を知ることです。
時間がある人は、いきなり全部解こうとせず、まずは一問だけ解いてみて、解説を読んでみるだけでも十分価値があります。
最初に赤本を買う理由は、出題形式の傾向をしっかりと把握すること。
志望校がどのような出題形式なのか、共通一次試験と二次試験の点数配分はどのくらいなのかを知ることが、受験勉強の第一歩です。
配点はモチベーションにも直結します。
たとえば英語の配点が大きいなら英語を優先的に伸ばす、数学の比率が高いなら演習量を増やすなど、戦い方が変わってきます。
赤本を解く時期は?
受験生になってすぐに過去問に取り掛かっても全く解けない可能性の方が高いので、解くとしたら基礎がしっかりと身についた夏以降でしょう。
夏休みまでにしっかり基礎を固め、応用力をつける時期に過去問も少しずつ見ておくとよいでしょう。
ただし、夏より前でも「形式確認のために一度だけ見ておく」のはおすすめです。
特に志望校の国語が記述中心だったり、英語に自由英作文があったりする場合は、早めに知っておくことで対策の計画が立てやすくなります。
赤本に直接書き込むのではなく、コピーをとって解いていくことをおすすめします。
過去問は一度チャレンジして終わりにするのではなく、繰り返し何度も解くことが大切。
まったく同じ問題は出ないにしても、「似たような問題」は必ず出ます。
そのために、ただやみくもに遡って過去問を解くのではなく、同じ問題を繰り返し解き、着実に身につけていくことが大切です。
コピーを取るときは、年度ごとにクリアファイルで分けたり、科目ごとにまとめたりすると管理しやすくなります。
解いた日付や点数をメモしておくと、自分の成長も見えやすくなって、モチベーション維持にもつながります。
初めは「早く解く」というより「1問ずつじっくり取り組む」ことを意識しましょう。
丁寧に、確実に。
成績向上のためにはこれが1番大切です。
ある程度問題に慣れてきたら、入試と同じ条件で、時間を計って行いましょう。
合格には「正しい答えを制限時間内に解く」力が求められます。
特に二次試験の記述は「時間配分」が得点に直結します。
最初は解けなくても、どの大問にどれくらい時間がかかるかを把握するだけでも意味があります。
時間を計って解いたあとは、必ず解説を読み、なぜ間違えたのかを確認して、次に同じミスをしない形にしていきましょう。
赤本+模擬試験で対策をより確実なものに
赤本には大抵3年分の過去問が掲載されています。
もちろん対策には3年でも十分なのですが、大学によっては出題範囲や形式に変化が生じる場合があります。
過去問に加えて、塾や学校などの模擬試験の問題もしっかりと解いていけば、合格がより確実なものになるでしょう。
模試は「今の自分の位置」を知るのに役立ちますが、赤本は「志望校に特化した対策」ができるのが強みです。
模試で出た弱点を赤本の過去問演習で埋めていく、という流れが作れると、勉強の精度が上がっていきます。
どれを解くにせよ、忘れてはいけないのは「解いただけで満足しない」ということ。
過去問をさらっと10年分解くより、3年分を何度も解く方が力がつきます。
一度解いた問題でも、解説を読んで終わりにせず、次に同じ形式が出たらどう解くかを言語化しておくと強いです。
たとえば英語なら「設問先読みをする」「段落ごとに要旨を取る」、数学なら「まず条件整理」「典型解法に当てはめる」など、自分の解き方の型を作っていきましょう。
志望校を決めたら、あとはひたすら勉強するのみ!
出題形式や傾向を知って、こつこつと力をつけていきましょう。
赤本は買って終わりではなく、使い方次第で一番頼れる味方になります。
うまく活用して、志望校合格に向けて一歩ずつ積み上げていきましょう。


