2018.10.13 Study

京大OGが教える受験対策(古文編)

京大OGが教える受験対策(古文編)

文系でも理系でも、「古文が苦手……」という方は多いと思います。
同じ日本語のはずなのに、現代語とは全然違ってとっても読みづらいですよね。
尊敬語、謙譲語の区別もつきづらいし、助動詞の意味はたくさんあるし……。
今回は、そんな古文の勉強法についてご紹介します。

単語をたくさん覚えよう!

「日本語だから」という理由で、単語を覚えることを怠っていませんか?
だけど、古文の単語を覚えることは、英語の単語を覚えることくらいとっても大事。
どの教科にも共通することですが、きちんと基礎を固めてこそ、理解が早まるというもの。
きちんと単語を覚えることができれば、成績もぐーんとアップしますよ!
古文の単語は、現代語の由来となっているものも多く存在します。

たとえば、「あくがる」という単語。
①心が体から離れてさまよう。うわの空になる。
②どこともなく出歩く。さまよう。
③心が離れる。疎遠になる。

という意味があるんですが、実はこれ、現代語「あこがれる」の元になった言葉。なので、漢字では「憧る」と書くんですよ。
「あくがる」の「対象に強く惹かれる、心ここにあらずになる……」といった意味が、「あこがれる」に通じているんです。
このように、現代語との結びつきを理解しながら覚えると、定着しやすくなります。
そして、英語編でも書きましたが、単語を覚える時は紙の辞書も並行して使うといいでしょう。
分からない単語があれば紙の辞書を使い、その単語にマーカーを引く。
そうしておくと、また時間が経って、単語が分からず辞書を開いた時、その単語にマーカーが引いてあれば、
「あっ、この単語、前にも出てきたんだっけ」
と思い出すことができるので、「自分の苦手な単語」をしっかり把握することができ、早く覚えることができます。

主語を考えながら文章を読む

古文が苦手な人にありがちな悩みが、「主語が分からない!」ということ。
確かに、古文は英語と違って主語が省略されることがとても多いです。
現代でも日本人って、結構主語を省略することが多いですよね。
現代語ならそれでも十分通じますが、古文となると一気に分かりづらくなってしまいます。
きちんと文脈を辿って理解していくしかないのですが、一つ、大きなヒントになることがあるんです。
それは、「敬語」が使われているかどうかということ。
たとえば、
「贈ら せ たまふ」
という文章中には、「せ」「たまふ」という2つの尊敬の意味を表す助動詞・補助動詞がついています。
これを「二重敬語」または「最高敬語」といい、天皇(上皇)に対してしか使われません。
このように、敬語をしっかりと押さえておけば、だんだんと古文全体が読めるようになってくるんです。

とにかく「慣れること」

英語の文法問題や数学の問題なら、一つの問題集を繰り返し解くことが定着に繋がります。
ですが、国語教科に関しては、一度解いてしまえば物語の内容が大体分かってしまうので、どんどん新しい問題を解く方が成績アップに繋がります。
「単語を覚えるのが苦手」という人は、問題を解く中で分からない単語にあたった都度、辞書を引いていきましょう。
そうすればおのずと単語も覚えていきますし、敬語の理解が早まります。
いきなり古文を読んでもわけが分からないで、「だめだ、もう読めない」と古文を嫌いになってしまう人が多いと思います。
だけど、単語も知らない、敬語も分からない状態で古文が読めないのは当然のこと。
分からないのは当然なんです。
一気に最後まで解こうとするのではなく、辞書を引きながらゆっくりと一文一文読んでいってください。
大切なのは、きちんと自分で調べることです。
優秀な大学に合格できた人の中で、最初から古文が読めた人なんてひとりもいません。
みんな、そうやってたくさんの「分からない」を一つ一つ解消していきながら、できるようになっていったんです。
大切なのは、諦めない気持ち!
「絶対志望校に合格するんだ!」という強い意志を持って受験勉強を乗り切りましょう!

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